下北沢/ 藤谷 治

下北沢

下北沢

ちょうどこの本を読む直前に下北沢で飲んだんですけど、その日は豪雨と雷とお祭りがいっぺんに来ちゃった日で、下北沢中えらいことになってました。わたしたちは静かな飲み屋でおいしいお酒とご飯とくだらなくたのしいおしゃべりをしていたのですが。
そしてこの本はそんな感じの本でした。みんながなにがになりたいけれど、何にもなれない感じ。それでも日々は進んでゆくのです。会えばあったでくだらない話ばかりしておしまい。メンツはいつも変わらない。でも事件は起きる。誰かが傷ついたり救われたりする。今日もこんなひとたちが下北沢にいるのだろうと思ってしまう本でした。
あと、時間の展開の入れ子の仕方が上手な作家さんだとおもいました。