ぼくは落ち着きがない/長嶋有

ぼくは落ち着きがない

ぼくは落ち着きがない

えーと。これは町でうわさの〜と打ってかわってわりと暗黒文科系青春小説。

暗黒というほどドロドロしてないけど、高校という狭い世界の中で、孤立したり、優劣をつけたりつけられたり、ドラマや小説みたいに劇的な出来事は自分にはひとつも起こらなくて、たんたんと世界が進んでいく高校生活…。読んでいてぎゅーと胸が痛くなる。けれどもそこは通過点だという希望は常に光っているのが良かった。
わたしはこの小説にリアルを感じたのだけれど、高校生の子が読んだら、そこにリアルはあるのかな?